
「Matter(マター)という言葉をよく聞くようになったが、結局のところ何なのか」。スマートホームに関心を持つと、一度は目にする言葉ではないでしょうか。
Matterとは、ひとことでいえば、メーカーが異なる機器どうしをつなぐ、スマートホームの共通規格です。これまでメーカーやアプリごとに分かれていた機器を、まとめて扱えるようにするための仕組みです。
この記事では、Matterの基本から、仕組み、従来の規格との違い、実際にできること、導入時の注意点、そして選び方までを、わかりやすく解説します。スマートホームに関心のある方から、物件への導入を検討する事業者の方まで参考にしていただけます。なお、具体的な製品名や費用相場は関連記事で扱います。

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▼この記事でわかること ・Matterとは何か、何ができるのか ・Matterの仕組み(通信技術・コントローラー・対応機器) ・従来の規格との違いと、機器選びがどう変わるか ・導入の注意点と、失敗しない選び方 |
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Matterとは?スマートホームの共通規格

はじめに、Matterとは何かを整理します。Matterは、メーカーやプラットフォームをまたいで、スマートホーム機器どうしをつなぐための標準規格です。
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▼この章で分かること ・Matterはメーカーをまたいでつながる規格 ・Matterでできること(生活シーンの例) |
Matterはメーカーをまたいでつながる規格
Matterは、標準化団体であるConnectivity Standards Alliance(旧Zigbee Alliance)が策定する、スマートホームの共通規格です。Google・Apple・Amazonといった大手も参加しており、メーカーが違う機器どうしを、1つのアプリでつなげられるようにします。
従来は、機器を選ぶときにメーカーやアプリの対応を気にする必要がありました。Matterは、こうしたメーカーの垣根を越えて機器をつなぐことを目指した規格です。
>>参考:Connectivity Standards Alliance「Matter」(公式サイト・英語)
Matterでできること(生活シーンの例)
Matterに対応すると、暮らしのなかで次のようなことができます。たとえば「おはよう」の一声で、照明・カーテン・エアコンがまとめて動き出す、といった使い方です。帰宅を検知して玄関の鍵が開き、廊下の照明が点く、といった連携も可能になります。
また、Matter対応機器は、Alexa・Google・Siriなど複数の音声操作に対応しやすいのも特徴です。さらに、インターネット回線を経由せずに動作する仕組みのため、回線障害が起きたときでも手元で操作できる場合があります。
Matterの仕組みと対応機器

次に、Matterがどのような通信技術で成り立ち、どんな機器が対応しているのかを見ていきます。仕組みを知っておくと、導入の際に環境を整えやすくなります。
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▼この章で分かること ・仕組み①|3つの通信技術 ・仕組み②|コントローラーの役割 ・仕組み③|対応する機器の種類 |
仕組み①|3つの通信技術
Matterの土台となる通信技術は、Wi-Fi・Thread・Ethernetの3つです。Wi-Fiは一般的な無線、Ethernetは有線での接続、Threadは機器どうしが電波を中継し合ってつながる省電力の無線です。
なお、Bluetooth LEも使われますが、こちらは主に機器の初期設定(セットアップ)の場面で用いられます。日常的な通信の土台は、あくまで前述の3つです。
仕組み②|コントローラーの役割
Matterでは、複数の機器を束ねて制御する「コントローラー」が中心的な役割を担います。コントローラーが、それぞれの機器への指示や連携をとりまとめます。
Threadを使う場合は、その出入口となる「ボーダールーター」という機器が必要になります。これらの役割は、スマートスピーカーや専用の機器が兼ねることもあります。
仕組み③|対応する機器の種類
Matterに対応する機器は広がっており、照明・スマートロック・空調・センサー・スマートプラグなど、多くの種類があります。近年は、カメラやビデオドアベルなど、対応する機器の種類がさらに拡大を続けています。
Matterと従来の規格・エコシステムの違い

Matterがなぜ注目されているのかは、従来の規格との違いを知るとよくわかります。ここでは、Alexa・Google Home・HomeKitといった従来のエコシステムとの関係を整理します。
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▼この章で分かること ・違い①|従来はメーカー・規格ごとに分断 ・違い②|Matterで相互につながる |
違い①|従来はメーカー・規格ごとに分断
従来は、Alexa・Google Home・HomeKitなど、エコシステムごとに使える機器が分かれていました。機器を買うたびに、自分の使っているアプリに対応しているかを確認する必要があり、組み合わせや買い替えに制約がありました。
こうした不便さを解消するために、大手企業が参加してつくられた共通規格が、Matterです。この背景を知ると、Matterが果たす役割がわかりやすくなります。
違い②|Matterで相互につながる
Matterに対応していれば、エコシステムをまたいで同じ機器を使えます。特定のプラットフォームに縛られず、機器を選びやすくなるのが大きな変化です。
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スマートホームの導入をご検討の方へ スマートホームの導入や、機器の一元管理についてお悩みの方は、お気軽にご相談いただけます。三菱地所グループのスマートホームサービス『HOMETACT(ホームタクト)』の詳しい紹介は記事後半で行います。 |
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Matter対応で機器選びはどう変わるか
Matterに対応することで、機器を買うとき・買い足すとき・入れ替えるときの判断が変わります。ここでは、機器選びの観点から、その変化を整理します。
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▼この章で分かること ・メリット①|メーカーを問わず選べる ・メリット②|買い足し・入れ替えがしやすい ・メリット③|操作・管理がシンプル |
メリット①|メーカーを問わず選べる
Matter対応の機器なら、特定のメーカーに縛られずに選べます。これまでのように、使っているアプリに合わせて機器を絞り込む必要が減ります。複数メーカーの機器を組み合わせて、自分に合った環境をつくれます。
メリット②|買い足し・入れ替えがしやすい
後から別のメーカーの機器を足しても、同じ仕組みで使えるのがMatterの利点です。買い替えのときも、Matter対応を選んでおけば、これまでの環境が無駄になりにくくなります。
長く使う住まいの設備は、途中で買い足したり入れ替えたりする場面が出てきます。共通規格に対応していると、そうした変化にも柔軟に対応できます。
メリット③|操作・管理がシンプル
メーカーの違う機器も、1つのアプリでまとめて操作・管理しやすくなります。機器ごとにアプリを開き分ける手間が減り、日々の使い勝手が向上します。音声アシスタントもまたいで使いやすくなります。
Matterが賃貸事業者にもたらす価値
ここまでは主に住まい手の視点で見てきましたが、Matterは賃貸物件を扱う事業者にとっても価値があります。
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▼この章で分かること ・設備更新に強く、物件価値を守れる ・入居者募集でも訴求しやすい |
設備更新に強く、物件価値を守れる
建物は数十年にわたって住み継がれる一方で、設備の機器は数年単位で入れ替わります。特定メーカーの独自規格で揃えてしまうと、そのメーカーが製造や対応をやめたときに、設備ごと入れ替える必要が出てきます。
Matterのような共通規格に対応しておけば、メーカーに左右されずに設備を更新・買い足しできます。設備を更新しやすくなるため、長期で運用する賃貸物件の価値を守ることにつながります。
新築賃貸や分譲マンションを手がけるデベロッパー様にとっては、竣工時点で特定メーカーの機器に固定されないことも利点です。竣工後も、その時々のニーズに合わせて機器を選びやすく、設備の追加や更新を計画しやすくなります。
入居者募集でも訴求しやすい
Matter認証済みの機器を導入した物件は、スマートホームに関心のある入居者様への訴求材料になります。入居者様が自分の使っている機器やアプリを活かしやすく、「メーカーを選ばず使える」点は、ほかの物件との差別化にもつながります。
Matterを導入する際の注意点

便利なMatterですが、発展途上な面もあります。導入して後悔しないために、事前に知っておきたい注意点をお伝えします。
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▼この章で分かること ・ポイント①|導入する機器の対応状況を確認する ・ポイント②|プラットフォームで使える機能が異なる ・ポイント③|通信環境やコントローラーの準備がいる |
ポイント①|導入する機器の対応状況を確認する
Matter対応の機器は年々増えていますが、2026年時点ではすべての機器が対応しているわけではありません。物件に導入する機器を選ぶ際は、Matterに対応しているかどうかと、対応しているバージョンをあわせて確認しておくと安心です。
ポイント②|プラットフォームで使える機能が異なる
同じMatter対応の機器でも、使うプラットフォームによって、対応する機能や操作に差が出る場合があります。Google・Apple・Amazonのどれで使うかによって、できることが変わることがあるためです。
導入前に、自分が使うアプリや音声アシスタントで、目的の機能がきちんと使えるかを確認しておくと安心です。
ポイント③|通信環境やコントローラーの準備がいる
Matter対応機器を活用するには、通信環境やコントローラーの準備も必要です。Thread対応の機器を使う場合は、ボーダールーターなどを用意する必要があります。あわせて、機器を束ねるコントローラーを準備し、安定した通信環境を整えておきましょう。

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Matter対応機器を使ったスマートホームの選び方

最後に、Matter対応でスマートホームをそろえるときの選び方を整理します。個人でも事業者でも共通する観点に加え、規模が大きい場合のポイントも解説します。
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▼この章で分かること ・選び方①|対応機器とコントローラーを確認する ・選び方②|規模が大きい場合は一元管理を ・選び方③|導入後の運用・サポート体制を確認 |
選び方①|対応機器とコントローラーを確認する
まず、導入したい機器がMatterに対応しているか、そして機器を束ねるコントローラーが対応しているかを確認します。あわせて、通信規格(Wi-Fi・Thread・Ethernet)が、自宅や物件の環境と合っているかも見ておきましょう。
選び方②|規模が大きい場合は一元管理を
多くの機器を使う場合や、複数の部屋・住戸で使う場合は、まとめて一元管理できる仕組みが便利です。管理の手間を抑えられます。
分譲・戸建・賃貸など、住まい全体でまとめて導入する場合は、日々の運用まで見据えて選ぶことが大切です。規模が大きいほど、一元管理できるかどうかが効いてきます。
選び方③|導入後の運用・サポート体制を確認
導入したあと、誰が運用・サポートを担うのかも確認しておきたいポイントです。不具合が起きたときの問い合わせ窓口や、機器の追加・設定変更に対応できる体制があるかを見ておきます。
特に事業者が物件へ導入する場合は、入居者様からの問い合わせを誰が受けるのかが重要になります。導入して終わりではなく、その後の運用まで任せられるかを見極めましょう。
Matterに対応したスマートホームを一元管理するなら『HOMETACT』

多様な機器をまとめて導入し、一元管理したい場合は、HOMETACTのようなサービスを使う方法もあります。『HOMETACT(ホームタクト)』は、三菱地所グループが提供する総合スマートホームサービスです。
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▼この章で分かること ・HOMETACTはMatter策定団体CSAに加盟 ・HOMETACTならではの価値 |
HOMETACTはMatter策定団体CSAに加盟
『HOMETACT』は、Matterを策定・推進するConnectivity Standards Alliance(CSA、旧Zigbee Alliance)の会員です。2025年10月の加盟は、国内の不動産会社として初めてでした(当時の運営は三菱地所。CSA Japan Interest Group調べ)。
2026年10月にはMatterへの対応を開始し、既存のHOMETACT対応機器に加え、Matter認証済み機器(照明スイッチ、カーテン、鍵)との接続が可能になりました。
>>HOMETACTのMatter対応に関するお知らせはこちら
HOMETACTならではの価値
Matter対応の機器どうしは、Matterだけでもつながります。ただし、Matterは機器をつなぐ「規格」であり、物件への導入から入居後の運用までを担うものではありません。HOMETACTなら、竣工時から設定済みの状態で引き渡せるうえ、Matter非対応の機器もまとめて操作でき、複数の住戸・物件もまとめて管理できます。入居後の問い合わせには、有人のコールセンターが対応します。
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物件・住戸ごとの管理と、入退去時の権限切り替え 物件や住戸ごとに機器を管理でき、入退去にあわせて解錠権限などを切り替えられます。 Matter非対応の機器も含めた一元管理 Matterに対応していない機器も含めて、1つのアプリでまとめて管理できます。 有人コールセンターによるサポート 365日10時〜21時の有人コールセンターが、入居者様からの問い合わせに対応します。 |
賃貸や分譲マンション、戸建、注文住宅など多様な住まいに対応し、複数の物件をまとめて管理することもできます。新築のビルトインから既築の後付けまで導入でき、導入後の運用まで任せられます。
また、HOMETACTは、CEATEC 2026(会期:2026年10月13日〜16日、幕張メッセ)に、「暮らしのDXパビリオン」内のCSA Japan Interest Groupの展示の一部として出展しました。あわせて、10月14日のカンファレンスにもCOOが登壇しました。
CEATEC 2026のCSAブースでは、スマートキーの標準規格「Aliro」も展示されました。Aliroは、スマートフォンやウェアラブル端末での解錠をメーカーをまたいで標準化する規格で、スマートロックの分野でも、Matterと同じく「規格による相互接続」の動きが進んでいます。
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スマートホーム導入を相談する Matter対応やスマートホームの導入・一元管理について、お気軽にご相談いただけます。 |
>>スマートホームサービスのHOMETACTについて知りたい方はこちら
まとめ

Matterは、メーカーをまたいで機器をつなぐ、スマートホームの共通規格です。策定しているのはConnectivity Standards Alliance(旧Zigbee Alliance)で、Wi-Fi・Thread・Ethernetを土台に、コントローラーを中心として機器が連携します。
従来はメーカーや規格ごとに機器が分断されていましたが、Matterによってその分断の解消が進み、機器選びや買い足しの判断がしやすくなりました。一方で、導入時には機器の対応状況の確認が欠かせず、プラットフォームによって使える機能に差がある点にも注意が必要です。
多くの機器を使う場合や、住まい全体でまとめて導入する場合は、一元管理と、導入後の運用・サポート体制まで見据えて選ぶことが大切です。なお、製品ごとの比較や費用相場については、関連記事でくわしく解説しています。あわせてご覧ください。
>>スマートホームサービスのHOMETACTについて知りたい方はこちら
※本記事は2026年10月時点の情報を基に執筆しております。

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