(左:橘氏、右:山田常務)
都市型マンション「CREVISTA」や「LUXUDEAR」を展開する株式会社インヴァランスと、三菱地所グループの総合スマートホームサービス「HOMETACT」がタッグを組んだ。インヴァランスが将来に向けた商品開発のパートナーとして「HOMETACT」を選んだ背景には、デバイスに縛られない柔軟性・拡張性や、運用体制の信頼感などがあった。今回のインタビューではインヴァランスの山田常務から「HOMETACT」導入の決め手から、今後の2社の協業に関する展望までを語っていただいた。対談をさせていただいたのは「HOMETACT」の事業責任者である三菱地所の橘。スマートホーム導入で業界をリードしてきたデベロッパーから見た、「HOMETACT」の魅力とは。
今回の対談者
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山田 渉:株式会社インヴァランス 常務取締役・アセットマネジメント事業本部長
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橘 嘉宏:三菱地所株式会社 住宅業務企画部 統括 「HOMETACT」事業責任者
「デバイスメーカーではない」 「HOMETACT」の特徴に注目
―「HOMETACT」とのパートナーシップ締結および導入を決めた経緯を教えてください。
山田:今から約1年半前から、中長期的なMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を達成するために何をすべきかを話していました。その中で、弊社で開発した都市型マンション「CREVISTA」「LAXUDEAR」をどのように進化させ、オーナー様や入居者様に新しい価値を提供できるかを検討し、複数の企業を比較しました。業界に先駆けてスマートホームを導入していた当社にとって重要だったのは、単なる機能の良し悪しではなく、当社の目指す未来像と合致するかどうか。その観点から「HOMETACT」が最もふさわしいと判断し、厳正な社内審査を経て採用を決定。今回のパートナーシップ締結に至りました。
橘:「HOMETACT」をパートナーとして選んでいただきありがとうございます。第一印象はいかがでしたか?
山田:スマートホームサービスを手がける企業をWebで調べたり、いろいろな企業に話を聞いたりしながら情報を集めました。実際に話を聞いた複数社の中で、「『HOMETACT』はデバイスメーカーではない」という点が非常に印象的でした。他社とは異なり、独自のポジションを持っていたんです。弊社ではIoTの導入を積極的に進めており、私自身の自宅にも多くのIoT機器がありますが、「HOMETACT」のショールームで「これだけ多様なデバイスをアプリひとつで一括操作できる」と知って、強い衝撃を受けました。
同じデベロッパー目線の価値観 「長期的なパートナーになれる」と思えた
―複数社の中から「HOMETACT」を選んだ決め手は何だったのでしょうか?
山田:各社からのプレゼンテーションと社内審査を踏まえ、最終的に、「HOMETACT」が選ばれました。最大の決め手は、「長期的なパートナー」としてベストだと判断できた点だと思っています。
橘:私がプレゼンのメインスピーカーを務めたので、結果が出るまで緊張していました。事前の打ち合わせから、インヴァランス様が「長期的なパートナー」を求めていると感じていました。「HOMETACT」はデバイスメーカーではないため、特定のメーカーに縛られることなく、最適な商品やサービスをフラットにご提案できます。デベロッパーの皆様からは、「このセンサーだけ他社にしたい」「このスイッチは別のメーカーが良い」といった要望が多く寄せられます。そうした声に柔軟に応えられるのが「HOMETACT」の特長です。私たちはデバイスを自社生産せず、時代や物件に応じて最適な選択肢をご提案できる体制を整えています。これこそが、インヴァランス様に評価いただいたポイントの1つだと考えています。
山田:5年後にどんなデバイスが登場するかは予測できません。今優れているデバイスやメーカーが、将来も同様であるとは限らない。そうした点で、特定のメーカーだけを長期パートナーとすることにはリスクがあります。「HOMETACT」は、私たち以上に先端技術に精通しており、共に成長していける存在として心強いです。
橘:最先端のサービスをご提供するために、日々情報収集を重ねています。今回採用いただいた顔認証インターフォンも、その一例です。この顔認証インターフォンがインヴァランス様に適しているかを、社内やパートナー企業と議論し尽くしました。我々にとっても新たなチャレンジではありましたが、メーカーやサービサーに縛られず、コストを抑えたものから高品質な機器まで幅広く対応できる体制をお見せできたと思います。
山田:プレゼン当日、顔認証インターフォンが新たにラインナップに加わったと知って驚きました。事前の説明ではなかったので、「ここまでできるのか」と感心しました。
橘:我々としてもギリギリまでベストな提案をするために準備をしており、「この挑戦をしなければインヴァランス様の期待に応えられない」と覚悟を決めてご提案しました。採用いただいた顔認証インターフォンは初導入の事例です。私たちにとっても大きなチャレンジでしたが、未来につながる第一歩として、非常に意義深い提案になったと思っています。
時代に合わせて進化し続ける「HOMETACT」 セキュリティ面も信頼感
―物件オーナーの視点から見て、スマートホームを導入することで資産価値や競争優位性は高まるのでしょうか?
山田:オーナー様が最も重視するのは家賃収益です。先進的な設備を導入することで家賃の上乗せが可能となり、物件の評価も高まります。現状、スマートホームが導入された物件は市場にまだ少ないため、付加価値のある物件として優位性がありますが、今後スマートホームが一般化した場合でも、最新デバイスを取り入れているか否かが差別化の要素になります。特定メーカーに依存していると、そのメーカーの進化が止まれば導入価値も落ちます。しかし、「HOMETACT」であれば、時代に応じたベストな提案を常に受けられるという安心感があります。セキュリティが求められる顔認証システムやスマートロックなどのデバイスも、オーナー様が納得できる高い信頼性があると感じています。
橘:三菱地所グループ全体で、セキュリティには非常に厳しい基準を設けています。「HOMETACT」もそのポリシーに則って、侵入検知ソフトの導入やアクセス制限など、機微情報の管理体制を徹底しています。また、連携するメーカーのクラウドに対してもかなり細やかな審査基準を設けて、十分な回答が得られなければ連携しないポリシーを一貫しています。これはスマートロックから赤外線コントローラーのようなシンプルなデバイスにも適用されており、セキュリティ面には徹底的に配慮しています。
山田:そこまで徹底されているとは知りませんでした。他社のスマートホームサービスでは、これほどセキュリティに言及されることはありません。
橘:おっしゃる通りです。単独メーカーの場合、他社クラウドとの連携まで意識が及ばないケースが多いです。「HOMETACT」では、一度連携したメーカーとは密な定期的な情報共有を行い、大規模な障害を防ぐ体制を築いており、実際に仕組みが確立されてから大きなトラブルは発生していません。
サポート体制も充実 管理業務の負担軽減に
―「HOMETACT」導入後のアフターケアについてはどう感じていますか?
山田:以前はオーナー様や入居者様からの問い合わせが多く、弊社としても対応に苦慮する場面がありました。「HOMETACT」の場合は「HOMETACT」の専門コールセンターが窓口となるので、管理業務の負担が大幅に軽減され、非常に助かります。
橘:「HOMETACT」では、365日対応のコールセンターを外部パートナーとともに4年ほど運用しており、基本的にはすべての問い合わせを受け付けています。アフターケアの重要性を早くから認識し、仕組みを整備してきた成果だと思います。
山田:入居者様の安心感にもつながっていますし、「HOMETACT」の運用体制は非常に信頼性が高いと感じています。
最強タッグ” 業界変革や新ビジネスに期待
―今後、長期的なパートナーとしてお互いどのような期待をされていますか?
橘:「HOMETACT」の導入によって、「賃貸ならインヴァランス物件に住みたい」と思ってもらえる価値提供を目指しています。インヴァランス様は物件販売後の管理にも注力されており、全戸標準でスマートホームを導入する姿勢は、旧態依然とした賃貸物件の在り方に一石を投じるものです。これを業界のスタンダードにできれば、スマートホームを活用したプロパティマネジメント(PM)業務を他社から獲得する新たなビジネスにもつながるのではと考えています。今後さらに連携を深めていければと思います。
山田:橘さんはアイデアが豊富で、いつも前向きな提案をしてくださるので本当に心強いです。スマートホームは今後、間違いなくスタンダードになります。その先頭に立つためにも、「HOMETACT」は最強のパートナーだと感じています。
橘:うれしいお言葉、ありがとうございます。こちらにとっても、インヴァランス様は最強のパートナーです。スマートホームは、これまでの「住まい」の常識を変え、新たな生活インフラになると私たちも考えています。サービスの魅力をもっと広めていけるよう、今後はプロモーションや営業面でも全力で支援いたします。お互いの事業拡大に向けて、末永く力を合わせていきましょう。
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